【送料無料】紀貫之 [ 神田竜身 ]

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    価格:3,150円(税込、送料込)


    【内容情報】(「BOOK」データベースより)
    紀貫之(きのつらゆき、八七二頃~九四六)平安期の歌人。『古今和歌集』編纂や『土佐日記』執筆で知られ、また膨大な和歌を『貫之集』として残す平安歌人、紀貫之。本書では、貫之の言葉を読み込むことにより、その多彩なフィクションの問題を明らかにする。フィクションとしての屏風歌、フィクションとしての歌・物語、フィクションとしての日本語、そしてフィクションとしての人生…。
    【目次】(「BOOK」データベースより)
    第1章 『古今和歌集』仮名序-あまりに普遍的な和歌観/第2章 『貫之集』-はじめに屏風歌あり/第3章 『貫之集』-恋歌・雑歌の世界/第4章 『貫之集』-土佐守以降の歌風/第5章 貫之の『伊勢物語』体験/第6章 『土佐日記』-言葉と死/第7章 仮名表記の思想/終章 『新撰和歌集』漢文序-本音としての漢文




    前回、バリー・マニロウの「歌の贈り物」についてちょっと書いたんだけども、あの歌詞について、ストレートに音楽の神さまの御言葉の歌と解釈、するのはアリなんでしょうか?

    なんたって「I am music」だもんな。

    歌詞とか詩って凄く解釈の難しいもので、本当は作者が直接解説してくれるとそれを定説とできるんですが・・・。
    この間リンクを貼った記事には以下のようなことも書かれていました。


    「・・・この曲はビーチボーイズのブルース・ジョンストンの作詞作曲です。(中略)ブルース・ウィンストンが、同じビーチボーイズで精神に異常をきたしたブライアン・ウィルソンをイメージして書いた歌詞だという説もあります・・・」

    ああ、「俺こそ音楽!」の憑依状態になっちゃったんでしょうね、たぶん。

    でもね、素直にこれを(憑依だとしても)歌の神さまの御言葉と解釈した場合、非常にわかりやすいんですよ。

    冒頭から

    「永遠に生きつづける僕
    僕がこの世界で最初に歌を創った
    言葉とメロディをつなぎ合わせて・・・・・
    僕こそ音楽、そして僕は歌を創る」


    ですからねー。


    でね、歌の神さまは太古の昔からたくさん歌を創ってきてるわけですよ。もはや自分じゃ覚えてられないくらい。でもね、

    「君の瞳を通して世界を見る時
    僕はもう一度若返るんだ

    Now when I look out through your eyes
    I'm young again, even though I'm very old」


    自分の創った古い古い歌も、時を越えて、折にふれて、さまざまな時代の人々が歌ってくれることで、そのたびに蘇り、再生し、まるで今生まれたばかりの歌みたい新しい光を放ちながらキラキラと輝くんですよ。

    それに、

    「僕の音楽を聴けば
    誰もが踊りだしてしまう
    (そうかい、そうかい、じゃあ)若者たちのために
    ロックンロールでも創ろうか」


    で、そのうちに、

    「音楽がみんなの心を満たしていく
    僕からきみたちに捧げる音楽
    きみたちから僕に捧げる音楽
    音楽は世界を結ぶシンフォニー


    自分の与えたものが、今度は人々からジャンジャンと還って来て、自分も世界中も包み込むように、陶酔するように響き渡るんですね。

    だからこれからももっと

    「世界中が口ずさみたくなるような歌
    愛やすばらしいものについての歌
    若い娘たちが泣きたくなるような歌
    そんな歌を 僕は創る

    僕こそ音楽、そして僕は歌を創る」


    だって、オレ、音楽だもんっ! で終わっちゃう・・・・と考えた方が私は楽しいかな、と思いました。


    で、なんかねー、紀貫之『古今和歌集』仮名序を思い出しました。


    やまとうたは、ひとのこころをたねとして、よろづのことのはとぞなれりける。世中にある人、こと、わざ、しげきものなれば、心におもふことを、見るもの、きくものにつけて、いひいだせるなり。花になくうぐひす、水にすむかはづのこゑをきけば、いきとしいけるもの、いづれかうたをよまざりける。ちからをもいれずして、あめつちをうごかし、めに見えぬおに神をもあはれとおもはせ、をとこをむなのなかをもやはらげ、たけきもののふの心をもなぐさむるは、うたなり。

     やまとうたは、人の心を種として、たくさんの言の葉となったものです。世の中にある人はいろいろと忙しく思いをめぐらせるために、心に思うことを、見たり聞いたりしたのに合わせてそれを言い表わしたのですよ。花に鳴くウグイス、水に住むカエルの声を聞けば、生きとし生けるもの、歌を詠まないものがいるでしょうか。力を入れなくても天地を動かし、目に見えぬ鬼神をも感動させ、男女の仲も和らげ、猛々しい武士の心をも慰めるのは、和歌なのでありますよ。

    バリー・マニロウの「歌の贈り物」の歌詞は、この文章と同じくらい感動的だと思いました。


    やっばり「うた」って凄いね。













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