本日の清盛くん。
    今週も金の入道スタイル。老けメイクも相変わらず絶好調。行動は独断暴走&敵を侮りまくり。そんな彼を誰も止められない・・・・。

    他の平氏のみなさんも、やっぱり清盛くんに逆らえずお変わりありません。そうそう、なんか主だった人たちの狩衣の色が渋めになったような気がするんだが。ま、清盛くんが歳をとったんだから、みんなも歳をとるわな。

    一方、綺麗な頼朝(よりとも)くんは、なんか急に凛々しい武者ぶりを発揮(でも軍神・弟の義経(よしつね)くんが参戦するまでは武運ないんだな、彼)。武運&武芸はともかく、棟梁たる政治力はあるみたいだけと。

    カッコいい&可愛い義経くんは、奥州から無理やり参戦し、お兄ちゃんと感動の対面を果たす。おジャマ虫の弁慶(べんけい)は感涙にむせんだりしてた。

    (この二人は仲良く感動の対面、みたいになったようですが、昔の大河ドラマ『草燃える』では、落ち着いたどこか雅な石坂浩二の頼朝が、まるで『アマデウス』のモーツァルトのようなどこか素っ頓狂な天才ぶりを発揮する、目上に対する礼儀とかなってないトミー、国広富之の義経と対面して、辟易しながら作り笑いに近いもの、それでも最初は笑顔を浮かべてたりしたんだが(後の展開を暗示するような対面だった)。あのドラマの義経は「兄上、あにうえー」と、所構わずジャレようとしていたトミー、だった(うるさがられるとショボーンとしていた)ような記憶があるんだけどな、私・・・。)



    さて、本日のストーリーは、・・・・

    頼朝くんの挙兵を知った清盛くんは、当然一門に頼朝追討の命を下す、んだが、なぜか総大将に戦闘経験のない孫の維盛(これもり)くんを抜擢。伊藤忠清(いとう・ただきよ)を後見につけたものの、他の主だった者たちは残し、自分も含めてこの期に及んでも福原の都造りに専念する始末。頼朝軍は一時石橋山で大庭景親(おおば・かげちか)と伊東祐親(いとう・すけちか)率いる平家軍に負けて敗走するが、体勢を立て直して捲土重来、富士川では、水鳥の羽音を敵襲と間違えて総崩れとなった平家軍に戦わずして勝利する。惨めな敗北を帰した維盛くんを「それでも平家のおのこ(男)かっ!」と大怒りして、殴る蹴るの大暴れな清盛くん。「責任をとって死んでお詫びを」と言う伊藤忠清は、死ぬ前の苦言として「維盛さまは、まごうことなき平家のおのこ」戦の期日も選ばす、陣中に遊び女を入れて、水鳥の羽音に驚いて敗走する、それが今の平家。それは清盛さまが、もはや武士ではなくなっているから。武士の世、武士の都を作るためには、武士のままでいることはできなかった。もはや平家は武門(の家柄)ではなくなっております、と。その言葉に激昂する清盛くん。自らご愛用の宋剣で忠清の首を刎ねようとするが、清盛くんは振り上げた宋剣を振り下ろすことができなかった。重すぎる宋剣を使いきれなくなって、その重みで吹っ飛ばされ倒れた自分。その震える白い手に、往年の力はなかった・・・。



    先週の終わりにスイッチが入って立ち上がって、清盛くんのアイデンティティ・クライシス(自己目標の喪失)は終わった、はずだったんですが、今回のラストでもっと深刻なアイデンティティ・クライシス(自己喪失、自己認識の危機)になっちゃいましたねー。

    武士の世を目指した自分自身が、公家たちと渡り合い、政治に権謀術数を駆使するうちに、武士そのものでなくなっていたなんて・・・・。

    ああ、武士が剣を振り下ろせなくなったなんて哀しすぎる。

    このショック、よくわかります。
    私もこの間、その辺の棒切れがちょうど良くて杖(じょう)の型をやっていて、一瞬、その振っている棒を飛ばしそうになって、「あ、握力落ちてる。ヤバイ」と思いましたもんねー。
    (まんま清盛くんやんか;;)

    特に清盛くんの宋剣は、お父さんから譲り受けたもので、彼にとっては強い武士の象徴。若い頃は「片手で振り回せるようになった」と自慢げでしたし、ライバルの源義朝(みなもと・よしとも)くんにもその宋剣で闘ったしね。

    なんか画面では、宋剣が所々錆びていたようにも見えましたが・・・・。

    まだ平安時代とはいえ、やはり剣は武士の魂じゃないのか、清盛くん。(油塗って手入れしてね)

    でも、もともとは天皇家の御落胤で、お母さんは白拍子。武士の血が流れていなかったと言ってしまえばそれまでだけど・・・。だから、大好きで尊敬してた義理のお父さんのようになりたかったのに、そのために努力してきたのにね。(やはり大河ドラマ『新選組!』では、農民出身の近藤勇は「俺は心で武士になるっ!」と言ってましたが。)

    いやー、こいつは奈落の底ですよ。
    あと少しでドラマも終わりで、話数も無いってのに、どうするんだ。
    クライシスしたまま、一族郎党クライシスなのか。『平家物語』ってそういう話だっけ?

    普通は立ち直れないようなダメージですが(特に「男を売る商売の武士」でしたから)、ま、ドラマだからなんとなくまとめるのでしょうね。来週のお手並み拝見、といたしましょうか。



    はい、今週も藤原秀衡(ふじわら・ひでひら)の京本政樹さんは、金&黒の素晴らしい着こなしで、喰えない奥州の覇者らしくカッコ良かったですねー。
    それと・・・なんか瞳の色が不思議で、カラー・コンタクトでも入れているのかと思いましたが。すごい神秘の縄文系奥州武士みたいで、これもカッコ良かったですねー。
    (またしても昔の大河ドラマの話になるけど、『炎立つ』で安倍頼時役の里見浩太朗さんが、冒頭でちょびっとだけ伝説の阿弖流為(アテルイ)役もやってたように記憶しているんだけど、私の奥州武士のイメージは、勝手だけど、あの里見浩太朗さんのような、神秘な色を湛えた瞳の持ち主(自然と調和していた縄文スピリットがありそう)、なんです。ハイ。)

    おまけに、兄・頼朝くんの元へ馳せ参じたいという義経くんに「今、行ったのでは。お前の才能は良いように使われて、あとは捨てられるばかり。(悪くすれば首ちょんぱ、だよん)」なんて未来を観てきたような事を言ってましたが(笑)。

    その卓見を阻止する弁慶のウィリアム・テル(の息子)には笑った。

    でも、結局は秀衡さまの言うとおりだったんだから、主人のためを思ったら、おまえはこの時、矢に射られて死ぬべきだったな、弁慶(ああ、冷たいなー、私;;)。

    なんか、『三国志演義』の「三顧の礼」のときの、諸葛孔明の師匠・水鏡(すいきょう)先生の言葉を思い出しましたね。
    「孔明は主君を得たが、時を得ていない。惜しや」

    新三國第34集0

    (そのシーンは3:45あたりから。)

    この予言どおり、諸葛孔明は、天下の才人、希代の軍師でありながら、劉備を助けて三国を統一することも、漢の再興を果たすことができませんでした。

    昔から事を成すために必要なものが三つあって、それは
    「天の時、地の利、人の和」
    だと言われていますが、どうも義経くんにはそのどれもが欠けていたみたいに思われます。

    そうそう、来週の予告で、清盛くんの「天は平家を見放した」という台詞があったように思いましたが、平家の場合は、天の時つまり時流に乗り、地の利つまり京都の守護をする武士で京都を本拠地としており、人の和つまり一門の強固な結束と、兎丸のような世の中の裏表に通じた協力者が多数ありました。

    清盛くんの敗因は「天が平家を見放した」からではなく、強引な遷都による地の利の消失、そして兎丸の死に象徴されるように、人の和の乱れに他ならない、と私は考えてしまうなー。

    だから結局清盛くん、平家の衰退はあなたの自業自得、最悪のパターンである(避けられる要因である)人災、だったと思うよ。

    最終回までに、彼はどのような悟りに達するのでしょうか?
    (作者の技量が問われるところだが)
    それを知るためにも、頑張って観続けるかな、このドラマ。あとちょっとだしぃ。


    はてさて、来週は、どうなりますことやら。








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    財布の紐は驚くほど堅いが、公共への財産寄付を厭わぬスイス人の金銭感覚。永世中立の小国にして、48時間あれば40万人を動員できる民兵制度。閉鎖社会と批判されつつ、国際ビジネス界を見事にリードする現実。世論を二分した末、やっと果たされた2002年3月の国連加盟。ヨーロッパ大陸の孤島スイスが、牧歌的イメージと裏腹に、その骨太な存在感を示し続ける原点とは何か。警察の世界から外交の世界へ飛び込んだ著者が、スイス大使として人々と語らい、現場を訪ね調べ、考え抜いた末にたどり着いたのは、人々の精神的支柱である共同体「ビュルガーゲマインデ」の存在であった…。スイスの知られざる知恵と力を、ユーモラスな筆致で綴ったエッセイ。

    【目次】(「BOOK」データベースより)
    第1章 歴史の刻印(ウイリアム・テルを知っていますか/ハプスブルク家/ジャン・ジャック・ルソー ほか)/第2章 アイデンティティの在処(民兵制度/民間防衛/共同体-ビュルガーゲマインデ)/第3章 深き懐(スイス人とカネ/ジョーク/祭り ほか)



    【目次】(「BOOK」データベースより)
    大正10年代-新聞挿絵にデビューの頃/昭和初年代-『少年倶楽部』時代/昭和10年代-愛国者としての道/昭和20年代-『少年画報』時代/昭和30年代-学年雑誌時代/昭和40年代-名作文学の時代

    ※剣豪、伊藤一刀斉の末裔に生まれ、自らも剣の師範であったこの人の描く刀は、よく斬れそうで、そして重そうだった。疲れきった主人公の刀を持つ肩の下がり具合といったら、もうため息ものでしたね。



    <内容紹介>
    製作期間6年、総制作費25億円をかけて完成した一大プロジェクト。300人以上もの英雄が登場する、世界的に有名な戦国ストーリー『三国志』を、スペクタクル・シーン満載で映像化する第9部。出演はチェン・ジェンビン、ルー・イーら。
    <出演者・監督等 >
    監督:ガオ・シーシー
    脚本:チュウ・スージン
    音楽:チャオ・チーピン
    出演:チェン・ジェンビン/ルー・イー/ユー・ホーウェイ/チャン・ボー/ビクター・ホァン/ピーター・ホー/ユー・ロングァン/ニエ・ユエン/チェン・ハオ
    声の出演:樋浦勉/堀内賢雄/家中宏/咲野俊介/小山力也/内田夕夜/田中正彦/遊佐浩二/本名陽子
    <収録内容>
    [1]〈第84話〉出師の表〈第85話〉罵って王朗を殺す〈第86話〉空城の計〈第87話〉泣いて馬謖を斬る[2]〈第88話〉曹真,兵権を譲る〈第89話〉司馬仲達,計にあたる〈第90話〉曹真,敵を軽んじる〈第91話〉諸葛亮,軍を返す[3]〈第92話〉木牛流馬〈第93話〉上方谷の火、消える〈第94話〉星落ち,五丈原に逝く〈第95話〉司馬氏,天下を統一す

    ※諸葛孔明の最期には泣きました。そして、孔明の死後、木像とも知らず騙されて逃走した司馬仲達(しばちゅうたつ)が大変な剣幕で息子に孔明の木像を獲ってくるように言い、その木像と対面したとき怒りを爆発させるのかと思いきや「・・・孔明、なぜ死んだ。寂しいではないか・・・」と涙を浮かべるシーンで、またグッときましたねー。このドラマシリーズ、孔明先生も良かったですけど、この司馬仲達の曲者(くせもの)ぶりがまた良かった。こんなに魅力的(?;;)な司馬仲達は初めて観ました。ああ、また最初から観直してみたいなー。95話あるけど・・・;;

    三国 第94, 3/3


    『三国志 Three Kingdoms』予告「第七部 危急存亡」



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