永く故郷を留守にしている間に、いろいろとあったりする私の知らないお祭り。

    本日は「空海まつり」というよくわからないお祭りなのだが、先月に秋祭りがあったのに、またなんかやっているワケで、ま、地域活性化に(ほとんどなっていないような気もするが)それなりに貢献しているのだろう。

    で、こちらは先月のお祭りにもチラホラ見かけた、お祭りの絶滅危惧種である。

    ダカ2012/11/3-2

    私はこの生物を「ダカ」と呼んでいる。
    が、名前の由来も意味も知らないし、どんな字をあてるのかも知らない。

    ただ、物心ついた時から、秋祭りの時だけ出現するこの生物は周囲から「ダカ」と呼ばれていて、それで私も彼らのことをそう呼んでいた。

    実は彼らの品種には二種類あり、このカラス天狗の顔したヤツが「ダカ」。そして普通の天狗の顔したヤツは「くそまん」と呼ばれていた。

    人によっては、この二種類とも「くそまん」と呼ぶこともあったが、私は生来分類好き、というか頭の中は整理整頓好きなので、とりあえず上記のように区別していた。

    が、本当にカラス天狗が「ダカ」で、天狗が「くそまん」という分類なのかは定かではない。
    別に、しっかりと先達に師事し、教えを受けたワケではないからである。
    だから事実誤認があったらゴメンね(弱気;;)


    私が小学生の頃はゲーム機など無く、もちろんパソコンも無く、遊びといえば暗くなるまで外で、私の場合は善通寺の境内でカン蹴りなぞしていたもんで、この生物が出現する秋祭りまでの一週間くらいは、普段、善通寺の境内を遊び場にしていない子供たちも、「くそまん」たちと遊ぶために、こぞって善通寺境内に集合していたものである。

    この少数生物を見つけると、みんなで遠巻きにして、それで大声ではやしたてるのである。
    「♪ハナ・から・生ま・れた・くそ・まーんっ!♪」と。

    すると「くそまん(及びダカ)」は、律儀に振り向き「うぉーっ!」なんぞと叫んでくれるのだ。
    それで、子供たちに向かって走り出したりもしてくれる。

    まー、子供ですからねー、それが恐くて恐くて面白くて(ははは)、叫んでは蜘蛛の子を散らすように逃げて、また遠巻きにしながら近づいては叫ぶ、というのを延々と繰り返して遊ぶんです。

    たまに近づき過ぎたバカなヤツが捕まって、首根っこつかまれて引っ張られていったりしてね。
    もう、恐怖と興奮で絶好調(意味不明)だったんだよ。


    今になって思えば、ホントに大人(というかお兄さん、オジさん)たちはよく遊んでくれたんだなー、と思います。

    でも子供の頃は、大人がお面を被っているってことはわかっているのに、なぜかその相手を「人ならざる者」のように思って、恐怖と不思議の世界で思いっきり遊んでました。
    ホントに天狗やカラス天狗が来てるんだ、ってね。

    そして、私なんかは今でも、たまに本物(天狗&カラス天狗)が混じってるんじゃないかと思ってますけどね。


    などと感慨にふけっている間にも、何も知らずに善通寺にやってきた、まだお母さんに抱っこされてるような年端もいかない子供たちにフラっと近づいては顔を接近させ、判で押したようにビービー泣かしながら、「ダカ」は去って行く・・・。

    ダカ2012/11/3-1

    ああ、でもこの私よりも若い(だろう)「ダカ」に、「♪ハナから生まれたくそまん♪」などと言ってもわからないだろうなー。

    私も永くこの文句は意味不明だった。
    なんで「くそまん」なのに「ハナ(花)」から生まれたりするんだろうと。

    綺麗なお花から生まれたのに醜いから、それで性格がゆがんじゃったの? なんて勝手なお話を作ったこともあった私だが、ある時不意に気がついた。

    ハナはハナでも「鼻」なんだなと。
    「鼻くそ(まん)」と言う意味なんだ。だから、立派なからかい言葉だったんだと。

    ま、これも私が勝手に展開している説なので、真偽の程はわからないけどね。


    と、何だか思い出話を書いてしまったが、こんな真偽の程もわからない適当な私の体験も、すでに知る人も少ない旧聞に属しているのだろうから、とりあえず書き留めておく価値はある・・・かもしれない(笑)。

    この品種が絶滅しないような世の中であって欲しいと思うが、ま、絶滅はしないでしょう。

    お祭りに参加したい人たちが絶滅させないだろうと思うし、それに、お祭りの中でおおっぴらに町を歩けて、子供たち泣かして楽しめるんだから、人間が忘れ去ったとしてもやってくるでしょう。

    きっと本物がね。うふふ。











    「盆踊りって/昔はお面をつけて踊ったの/それはね/顔を隠して踊っている中のどれかは/お盆に帰って来た仏様かもしれないからなんだって/だから誰だかわかっても声をかけちゃいけないのよ」(百鬼夜行抄「神借り」より)

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