お花たちの写真撮影も終わって、とりあえず気が済んだ私は観音堂へ。

    長谷寺といえば、御本尊は十一面観音菩薩。
    で、早速観に行った私は、大仏さまのときと同じように、「ああ、そうだった」と以前観たときと同じ感慨を抱いた。
    とっても綺麗で神々しい観音さまなのだ。

    でも撮影禁止場所だから、自分で撮った写真を御紹介できない。

    長谷寺のHPにも写真はあるけど、何か感じが違う。荘厳さが伝わらないというか・・・。
    なので、機会があれば、自分の目で実物を観ることをオススメしますです、はい。

    で、石に般若心経を一文字ずつみんなで写経して納めるコーナーがあったので、100円寄進をして石を一個取ると、備え付けの筆で石にひと文字書いた。

    私の当たった字は「色(しき)」。

    「色(しき)かぁ」・・・もうちょっとカッコイイ字なら良かったのにと思いながら書いて、次の人のためにカードをめくると・・・次の字も「色(しき)」;;

    ああ、私の人生イロイロ(色色)ってことね、と観念したよ、なんとなく(意味不明だな)。


    (※「色」が二つ並んでいるということは「空不異色(くうふいしき)色即是空(しきそくぜくう)」の超有名な部分ですね。「空は色に異ならず。色は即ち是れ空」。空であるものは全て形あるものに他ならない。形あるものは全て空である、という、私にはとても意味説明のできない深遠な部分です。私が書いたのは「空不異色」の「色」だったんだな。「空(存在しないもの)」は「色(存在するもの)」と違うものじゃない。「空(存在しないもの)」と「色(存在するもの)」は同じ・・・うーむ。これも私へのお告げのひとつとして、たまによく考えてみよおっと。)


    さて、観音堂を出てふと見ると素敵な方たちが。

    長谷寺・四天王2012/11/1-1

    お釈迦さまと四天王の皆さんである。

    長谷寺・四天王2012/11/1-2

    うーん。カッコイイなー。

    と、なぜかそのそばに、こんなオジさんの胸像が。

    久米正雄2012/11/1-1

    おお、久米正雄(くめ・まさお)先生ではないか。

    久米正雄2012/11/1-2

    久米正雄といえば、ま、その時代の流行作家であり、文壇のエライ人だったけど、悪いけど卒論が芥川龍之介だった私にとっては、久米先生は芥川龍之介の友達という認識しかない。
    それも学生時代からの悪ガキ友達という感じ。

    もう、すべてがうろ覚えになっていて(一応、全集は岩波とちくま、岩波の未定稿集、残された書簡、周辺の人たちが書いた芥川に関する書籍くらいは読んだんだけどさ)、もしか間違っていたら恐縮だけど、以前読んだ芥川龍之介のエッセイに出て来る久米くんは、

    ・あるとき芥川と一緒に歩いていた久米くんが、突然「わぁっ」と叫んで駆け出したため、芥川くんもあわててその後を全速力で追っかけた。で、やっと立ち止まった久米くんに追いついた芥川くんが、息を切らせながら「なんで急に走り出したんだ?」と訊くと、「だって、走り出さなきゃしょうがないじゃないかっ」とかなんとか意味不明のことを言った。

    という人物で、なんかワケもわからず青春しているヤツ(芥川くんも一緒に青春しているのが微笑ましい)だった。

    あと印象に残っているのは、芥川くんが慕っていた先生(夏目漱石)のお葬式のとき、とても悲しくなって涙があふれそうになって、そんな自分叱ってもらおうと後ろにいる久米くんの方を振り向いたら、その久米くんが涙を拭いもせず泣いているのを見て、自分も我慢できなくなり、二人でどこか人目につかないところに行って泣いた・・・

    とかいう、やっぱりかけがえのない青春を共有していた芥川先生の大切なお友達という印象があるんだよ、すまんな久米先生。

    久米正雄2012/11/1-3

    今は天国で、二人でまた青春してるんですかね(菊池寛も混ぜて三人かな)。


    ともあれ、長谷寺でだーれも立ち止まらない久米先生の胸像の前で、ひとりニヤニヤしてしまった私なのであったよ。

    と、こんなオジさん文士の話題なんか書いたために長くなってしまった。
    なので、長谷寺の記事はまだまだ続くのであるよ。









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    作家久米正雄の人生と作品分析をとおし、明治・大正・昭和の、日本における純文学と大衆文学、私小説と通俗小説の成立と相克を描く。
    【目次】(「BOOK」データベースより)
    父の死/俳人・三汀/盛岡から東京まで/ホモセクシュアルな奴等/中条ユリとの恋/漱石山房と第四次『新思潮』/「破船」事件をめぐるアポロギア/流行作家の誕生/『破船』と震災と結婚/私小説と純文学ー『天と地と』/悲劇の昭和二年/通俗小説とは何か/芥川賞と直木賞/戦争まで/文学報国会事務局長/鎌倉文庫社長/淋しき人


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    単刀直入を身上とする「鈴木君」は、道ゆく洋傘の女性に一目惚れし、30分後には結婚の約束を取りつけた。がむしゃらに夢を追う男の生きざまをユーモラスに描いた久米正雄の『求婚者の話』。下宿屋の娘と関係を持ってしまった青年が宿の「マダム」の術中にはまり、次第に追い詰められていく話(ジョイス『下宿屋』)。言いわけばかりしている野球選手「アイク」に美しい恋人ができ、試合でも大活躍!(ラードナー『アリバイ・アイク』)。結婚をめぐる珍騒動、おかしくて胸をうつ物語。

    【目次】(「BOOK」データベースより)
    求婚者の話(久米正雄)/下宿屋(ジョイス)/アリバイ・アイク(ラードナー)

    【著者情報】(「BOOK」データベースより)
    久米正雄(クメマサオ)
    1981-1952。長野県に生まれる。一高・東大で菊池寛、芥川龍之介らと出会い、同人誌で競い合う。学生時代に戯曲『牛乳屋の兄弟』が話題になる。代表作に『受験生の手記』『虎』など

    ジョイス(Joyce,James)
    1882-1941。アイルランドの首都、ダブリン生まれ。今では20世紀を代表する傑作とされる『ダブリン市民』や『ユリシーズ』だが出版まではトラブル続きで困難を極めた

    ラードナー(Lardner,Ring)
    1885-1933。アメリカ・ミシガン州に生まれた。スポーツ記者として全米に名を馳せ、臨場感と人間観察にすぐれた記事はヘミングウェイら多くの愛読者をもった。「野球もの」をはじめ優れた短篇を残し、ヴァージニア・ウルフなどが高く評価した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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