<『未来の想い出 Last Christmas』 あらすじ>
    1991年クリスマスの夜。銀座の街角で占いの卓を出し、アベックをからかう銀子(工藤静香)。そんな彼女の前に、一人寂しげに歩く売れない漫画家・遊子(清水美砂)の姿が飛び込んできた。思わず声をかけてしまい、いつのまにか昔からの友達のように電話番号を交換する二人。その翌日、出版社のゴルフコンペで倒れ突然命を落としてしまった遊子だったが、しばらくして目を覚ますとなんと、10年前にリプレイしていたのだった。不思議とは思いつつも、出版社へ後にヒットするはずの他人の作品を持ち込み、一流作家となってしまう遊子。そんな多忙な日が続く中、再び彼女の前に銀子が現れた。なんと彼女も・・・・・・

    <作品紹介>
    1992年8月に東宝系にて公開された藤子・F・不二雄と森田芳光の巨匠コンビで贈る、少し不思議なロマンティック・ストーリー。二人のヒロインに工藤静香と清水美砂、相手役には和泉元彌とデヴィット伊藤、唐沢寿明、橋爪功、鈴木京香などの個性派俳優が揃った豪華キャストは必見。主題歌のワム!「ラスト・クリスマス」を始め、アース・ウィンド&ファイアー「レッツ・グルーブ」や、米米クラブ「浪漫飛行」、久保田早紀「異邦人」ほか豪華ヒットソングも目白押しで、映画ファンのみならず音楽ファンも楽しめる。





    金環日食の時の「新月の一枚」の時に引いた補助のカードの「大地の6」。

    大地の6

    その解説を

    「幸運の波がきちゃってます。願ったことが叶いやすいでしょう。だけども、今なら何でも叶っちゃうから注意が必要、という面白いカードですね。三つの願いが叶うからといって、有名な童話みたいに、軽く「ソーセージが欲しい」なんて言わないように(ははは;;)。本当に、心の底から、魂の中心からソーセージが欲しかったんなら問題ないんですが、本当に欲しいもの以外の代用品は、たとえそっちの方が簡単に手に入りやすくても望まないように。
     本当に欲しいもの以外は、それ以外の似たようなものを、たとえ一億持っていたとしても、満足できないし幸せになれない――なんてことは、もう皆さん御存知ですもんね。」

    なんて書いたんですが、それを書きながら思い出したのが、二人の女性がふとしたはずみでタイムスリップし、その冴えない人生をやり直すというストーリーの映画『未来の想い出』。


    さて、ヒロインの片割れである売れない漫画家の遊子は、地震のあったとある朝、編集部に持ち込んだ作品がタッチの差でボツになります。同じような内容の作品をさっき採用したばかりだから、と。

    で、遊子はその後の十年間なかなか芽が出ないうちに、漫画家の集まりで開催されたゴルフコンペ(だったかな?)のプレー中に心臓麻痺で死んでしまうのです。

    自分の人生ってなんてつまらなかったんだろう・・・死の瞬間にそう考えたかどうかは知りませんが、そのせいなのかどうなのか、不思議なことに次の瞬間には自分の安アパートの部屋で目覚めるんですね。

    あれ、夢だったのかな?と思ううちに地震が・・・。
    その時に、十年前の今日こそが人生の分岐点だったんだと思い出した彼女は、大あわてて編集部に行き、他の漫画家を押しのけて原稿を編集者に渡す。すると、なんと採用になるのです。

    大喜びする彼女に微笑む編集者。
    年配の編集者である彼は、それなりに彼女の才能を買っていて、ちょっと心配しているところもあったんですね。そんな彼に向かって彼女は言うんです。「この場で抱きつきたいくらいです」と。

    で、その後の彼女は、話題になった未来十年分の漫画作品を知っていますから、暗記するほど読んだそれらの作品を先に描いて、大成功をおさめるのです。

    全ての賞と賞賛を総なめにして漫画家として大家となった彼女。
    でも、そのうちに、何か満たされないものを感じ始めるんですね。

    グルメ漫画からロマンス、政治もの、ありとあらゆる分野の大作漫画を描く彼女にもちろん敵はいなかったけれど、偉そうにしていた編集者を見下せるような立場になったし、大金持ちになったのに、彼女は自分の人生がとても空しいものに思える・・・。

    そんな時思い出すのは、自分が心臓発作で死ぬゴルフコンペ。
    最初は恐怖を感じていた彼女も、もうこんな人生は嫌だと、一か八かで待ち焦がれる気持ちになってくるんです。

    死ぬのはチャンスかもしれない。もう一度、あの地震のあった日に戻るんだ、と。

    運命のその日、彼女は予定通り心臓発作で死にます。
    そして目を覚ます。あの安アパートで。

    彼女は走って原稿を編集部に持って行き、そして編集者のOKを貰うと、今度はいきなりその編集者の彼に抱きつくのです。「抱きつきたいくらいです」なんてもちろん言わずに。

    次にやり直す人生では、彼女は自分がずっと描きたかった作品を描きます。
    前回の人生よりは華やかではないけれど、それなりに認められて充実感にあふれる毎日を送るわけで・・・・。


    その後の結末は映画を観てもらうことにして、

    ま、そういうことなんです。

    本当に欲しいもの以外のものは、欲しがってはいけない。
    というか、代用品では、決して満足できないのです。

    というわけで、願い事の取り扱いには充分お気をつけくださいませ。


    なんか、次に「大地の6」のカードを引いたら、「これはみなさんもよく御存知の『未来の想い出』カードですね」なんて書いてしまいそうですね。

    ・・・・書かないように気をつけます(笑)。















    <内容説明>
    大人向け連載の2大傑作を豪華カップリング 。
    さえない中年男がある日突然スーパーマンに!? 落ち目の熟年漫画家が若き日の自分にタイムスリップ!? 藤子・F・不二雄の作品群では他に例のない大人向けの連載作品「中年スーパーマン左江内氏」と「未来の想い出」を、ぜいたくに1冊にまとめてお届けします。『週刊漫画アクション』、『ビッグコミック』掲載作品。(解説/本多健治)